LECを語る時小倉さん一家を抜きには語れない。
長い冬が終わると冬支度の片付け、掃除、傷んでいる個所の点検と修理、フトンを干したり障子を張り替えたりして夏の舎営の準備、雑草も勢い良く伸びてくる。
野舎営の間の食事やこまごました仕事、皆が帰った跡の片付け、ゴミやし尿の処理、フトンやシーツ等の洗濯、乾燥。
ともう冬が近づく。
冬支度は想像以上の大仕事だ。
なにしろ雪がおおくて過疎になったところだ。
日本海に近いため降る量も凄いが雪が重たい。
一つ南の駅へ行けばスキー場として賑わいを見せていると言うのに天は不公平だ。
だから小倉さんは当時松本に家も整えて池原を後にする予定であった。
それを押し留めたのがLEC。
以来小父さん(義貞さん)、小母さん(波江さん)は献身的にLECの管理を引き受けて下さっている。
屋根の雪降ろしなんてそう簡単なものではない。
茅の葺き替えなんて凄い重労働だ。
今年(2001年)も80歳を過ぎた小父さんがLECの裏3分の1の葺き替えを手伝って下さった。
地域の方々の理解もLECを保つ大きな要素だ。
これも小倉さん一家が一手に引き受けていただいている。
だからこそ野営地のこと、水のこと、木を切ることなどなど安心してお任せし活動ができるのだ。
当時高校生で受験勉強に励んでおられた宗彦さんも大学、就職、ご結婚、息子さんのスカウト生活、そして今は息子さんが就職とここまで巻き込み、その奥さん(啓子さん)も今ではすっかりLECの一員だ。
こうして小倉さん一家に支えられて夙川のボーイスカウトは30年に亘って池原の森で野舎営を営んでこられたのです。
それよりも久子さんの紹介があってこそできたLECです。